発酵学 研究室
Laboratory of Fermentation
研究テーマ
令和4年度と5年度のメンバー
醸造微生物の探索と育種による福岡県特産酒類の開発
微生物は目に見えない生物ですが、食品・医薬品・新素材・エネルギーの生産、また環境浄化など私たちの暮らしを支えている大きな存在です。発酵学研究室では、微生物の有用なはたらきである「発酵」について研究を行い、商品開発を通して地域の活性化を図っています。現在は、主に日本酒や焼酎の製造の主役となる微生物の一種「酵母」や「麹菌」を対象として、自然界からの分離(探索)や育種(改良)を行うことにより、香味に特徴を持った酒類の開発を、福岡県内の酒造メーカーとの共同研究によって進めています。当研究室は試験醸造免許(清酒、焼酎、果実酒、リキュール)を有しており、分離・育種した微生物の醸造適性の評価を行うために、研究室内にて清酒・焼酎・果実酒の小規模製造もおこなっています。これらの成果により、種々の清酒・焼酎・果実酒の開発に成功し、一部は市販化されるまでに至っています。現在は新たなジャンルとなる醸造酒やバニラ香を特徴とした焼酎の開発を微生物の研究を通じて行っています。
新規植物性乳酸菌の探索と利用による健康食品・機能性化粧品素材の開発
近年、様々な機能性をもった乳酸菌が発見され、ヨーグルトなどの機能性食品やサプリメントが開発されていています。化粧品素材としても乳酸菌は着目されており、保湿・抗しわ・美白などの機能を持った乳酸菌を利用した、化粧品の開発も盛んに行われています。これまでに培った微生物の探索・育種技術、有用物質の単離・同定技術、遺伝子工学技術などを用いて、新規植物性乳酸菌を用いた健康食品・機能性化粧品素材の開発を行っています。化粧品素材の開発事例としてはこれまでに、クララ根エキスの開発に成功し、一部化粧品の原料となっています。
担当科目
- 微生物学
- 発酵学
- 生物学
- 生命科学導入実験
- 生物科学実験
- 食品科学実験 など
学生の皆さんへメッセージ
「人類が壁にぶつかったら微生物に訊け」という微生物学者の名言があるように、微生物には無限の可能性があります。人類はまだ1割程度の微生物の存在しか確認できていません。是非、我々と一緒に新たな機能を持った微生物を発見しましょう!
研究業績等
準備中
所属学会等
- 日本農芸化学会
- 日本生物工学会
- 日本醸造協会
満生研究室のホームページ(~H29)
満生研究室のFacebook
- 満生慎二/研究室風景